多くのメリットがある一日葬ですが、その特性を十分に理解せずに行うと、後々「こんなはずではなかった」という後悔に繋がる可能性もあります。一日葬を選ぶ際には、その注意点やデメリットもしっかりと把握しておくことが重要です。まず、最も大きなデメリットとして考えられるのが、「故人とのお別れの時間が短くなる」という点です。通夜は、本来、近しい人々が夜通し故人に寄り添い、ゆっくりと思い出を語り合うための大切な時間でした。一日葬ではこの時間が省略されるため、人によっては「じっくりとお別れができなかった」という物足りなさや心残りを感じることがあります。次に、「参列できない人が出てくる可能性がある」という問題です。通夜は夕方から夜にかけて行われるため、日中は仕事などで忙しい方でも、仕事帰りに弔問に訪れることができます。一日葬の場合、告別式が平日の日中に行われることが多いため、仕事の都合などでどうしても参列できない友人や知人が出てきてしまう可能性があります。故人とのお別れを望んでいた人々の機会を、結果的に奪ってしまうことになりかねないのです。また、「菩提寺の理解が得られない場合がある」という点も、特に古くからの檀家である場合は注意が必要です。伝統を重んじる寺院の中には、通夜・告別式を二日間かけて行うことを正式な作法と考えており、一日葬という簡略化された形式での読経を認めていない場合があります。一日葬を希望する場合は、必ず事前に菩提寺に相談し、理解を得ておくことが不可欠です。さらに、費用面でも注意が必要です。通夜の飲食費などが不要になる一方で、斎場の使用料は、一日だけの利用でも二日分の料金を請求されることが少なくありません。結果的に、思ったほど費用が安くならなかった、というケースもあります。これらのデメリットを理解した上で、それでもなお一日葬が自分たちにとって最良の選択なのかを、家族でよく話し合って決めることが大切です。
一日葬の注意点とデメリット